遊園地
8月25日の日曜日、シンシナチの少し手前のKing's Islandという遊園地に行ってきた。パラマウントの会社が経営している遊園地である。その前の週にテネシーに滞在している吉見さんが遊びに来て、適当にシンシナチに向かってドライブしたのだが、その時にちらっと高速から眺めた。よもやそこに行くことになるとは思っていなかった。
一緒に行ったのはアメリカ人のグループと。良く一緒に遊んでいるドイツ人のハンスがプールでたまたま会った人に誘われたらしいが詳しいことは良く知らない。ハンスの他、パトリック、笠井さんも同行。総勢14人位であったろう。
この日の前の金曜日にはスカッシュをし、更に土曜日にはゴルフをしていた。ここのところ暫く週末に家でのんびりしていないこともあって、誘われたのは良いが少し億劫な気がしていたのが正直なところである。
さて、遊園地というと高校の3年生の時に後楽園遊園地に行って以来、全く行っていないので、日本の遊園地の現状が分かっていない。そういった訳で、アメリカの遊園地と日本のそれを比較しようと思っても無理な話である。
当日は確か午前9時位に大学に集合し、車に分乗して現地に向かった。ハンスの知り合ったアメリカ人の車に、ハンス、パトリック、笠井さん、私が乗せて貰った。着いてから軽い昼食を食べて、それから入場。なにやらエッフェル塔を模したような塔やらも見えた。結構賑わっているようであった。
先ず乗ったのはローラーコースター。なかなかの迫力であった。急激に落ちる、宙返りする、ひねる。金曜は午前5時(もう土曜か)、土曜は午前3時まで夜更かししていたし、連日の運動でだるいなあというところには、いきなり過激であった。土地が広いので高いところからの眺めは良く、そんな所で急カーブなんかすると放り出されるような気がする。途中フラッシュが瞬いているところがあり、これは何かなと思っていたら、実は写真をデジタルカメラでとっていたようだ。出口のあたりにモニターを並べた所があって、ここでプリントして貰える。$5ちょっと位だったと思う。私と、隣に乗っていたパトリックの引きつった顔が良く撮れていたので記念に購入。
その後、映画館の様な所で、映像に会わせて椅子が動くバーチャルなんとかを体験。レーシングカーものであった。続いてサインカーブよろしく、単純に上下に波打った線路を爆走するコースターに乗った。椅子が後を向いているのと前を向いているのの2種類があり、その両方に。
その他幾つかに乗ったのだが、土地が広いのをいいことにやたらと種類が多いので良く覚えていない。立ったまま乗り、宙返りやほぼ水平のループを回る「キングコブラ」というコースターはなかなかの迫力であった。また、水を流した斜面を下ってプールに突っ込むものなど。
夕食を取る前に最後に乗ったのは、White Water Cannionという名前で、大きなゴムタイヤのチューブのようなのに乗って人口の河を下るラフティングまがいのものであった。他のコースター系に比べればずいぶんおっとりした乗り物なのだが、You will get wet.と看板に書かれていたとおり、急流に突っ込んだときには幾らか水を被る。更に、所どころに仕掛けがあって、バシャやらプシューっと水が吹いてそれを時々もろに被る。それを上のほうで客が喜んで見ているのに手などを振っていたのだが・・・。乗り終えて帰る途中、先ほど客が眺めていた所を通ると、コインを入れるところとボタンの付いた箱が立っている。何かと思って見てみると、5発で50セントと書いてある。なんとさっきの水が噴き出す仕掛けは客が手動で楽しめるものだったのである。道理でタイミング良く水が噴き出した訳だ。てっきりセンサーかなんかで自動で噴き出しているのかと思っていた。なるほど客が喜んで見ていた訳だ。このようなアイディアはちょっとアメリカらしいかなと思った。
我々がこれに乗っている間、笠井さんは一休みしてphantom houseを見に行っていた。日本でもお化け屋敷は遊園地の定番であろうと思うが、やはりアメリカでも似たようなものらしい。
さて、この後駐車場へ向かう。もう十分楽しんだのでそろそろ帰るのかなと思いほっとしていると、軽く夕食をとって又出直すとのことであった。やれやれ皆さん元気なことである。
夕食後に乗ったのは「Beast」という名前の、えらいスピードでそこら中走り回ったりトンネルの中を突っ切ったりするものであった。普通のコースターは一回登り斜面を引き上げてからスタートさせるが、このBeastでは御丁寧にも途中もう一回引き上げられる。このコースターの骨組みが木で出来ている当たりも不安を誘う。木製の骨組みのコースターも幾つか見かけたのだが、大丈夫なのだろうか。この遊園地、25周年とのことなのだが、まさか開園の頃からこの骨組みのままじゃないだろうなと、ふと心配になる。もちろん強度の計算や定期的な検査に抜かりは無いのだろうが、NASAだってチャレンジャーを吹っ飛ばしているし・・・。スピード意外のスリルが加味された感じであった。
その後はちょっとコーヒーなど飲んで一休みし、それから輪投げを。景品は馬鹿でかいロブスターのぬいぐるみ。ガラス瓶の首に径の小さなプラスチックの輪をかければ良いのだが、なかなかうまく行くものではない。150個ほど入っているというばけつ(一杯$10)二つを空にしてしまった。当然客が損する計算になっているのであろうが、たまにうまくいって商品を得たお客さんを見るとうらやましくなる。この手の射的系のものは幾つかあるのだが、中にはバスケットボールをシュートして入ればぬいぐるみが貰えるというものもあった。さすがにここはアメリカ、バスケットはポピュラーで得意な人が多いようで、連続シュートに成功する人は珍しくなかった。
この後は電気自動車に乗ったりして漸く9時。閉園の9時からは花火があがる。それを見てから帰途に付いた。結局家に帰ってきた頃には11時を回っていた。やれやれ。コースターに乗っている最中の引きつった顔の写真を飾り、ちょっとラーメンなどを食べてから休んだ。
(Sep 14, 1997)
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