クリスマス(前編)
クリスマスイヴを教会で過ごし、余韻も覚めていない翌日にはパーティーを二つ梯子した。まあ、日本でもこの時期は忘年会シーズンで何かと飲み会など多い時期だから同じ様なものだろうか。
最初に行ったのはチエコ・ラインハートさんのお宅のクリスマス会で昼頃から。どこでこの人に知り合ったかといえば、そのちょっと前に日本食レストランで行われたもちつき大会(参加無料)でである。もちをつくなら正月だろうという気もするが、こちらの年始はいきなり仕事が始まり、日本の様に年が明けてからちょっとのんびりするというのとは感じが異なるので、人の来やすい年末を選んでいるのであろう。
Restaurant Japanという店で行われたもちつき大会で、本来はデリックと一緒になるはずだったが、彼は寝坊して来なかった。家に帰ってみると留守電にメッセージが入っていた。なかなか来ないなと店で只待つのも暇なので、もちを食べたり、自分でもちをついてみたり。杵はそんなに重くもないかなと最初思ったが、何回もついていると結構な重労働であった。そのもちつき大会では随分と日本人を見かけた。ホンダとその関連会社の家族が、かなりの数比較的近くに住んでいるので、その一部が集まったのかも知れない。
そのもちつきでたまたま隣にいたおばさんがチエコさんで、仙台に住んでいた事もあり、親戚もおりたまに訪れるとのことで話もはずんだ。彼女が帰り際、クリスマスにパーティーするから予定がなければおいでと、電話番号を教えてくれたのである。その時点では実際予定が無かったのだが、後にもう一つの予定が入ったので梯子する事となった。
チエコさん宅でのパーティーは昼から、もう一件は夕方からなので、十分梯子は可能。前々日程に電話して、お邪魔することにした。そこでのメインディッシュはクリスマスだけあって七面鳥。美味しく頂いた。あきたこまちの新米もご馳走になったが、これまた美味しいのでおかわりを。普段食べているカリフォルニア米も悪くないのだが、やっぱりこっちの方が旨いなと感じたあたりは日本人である。
チエコさんはアメリカに来て43年になるとか。随分長い。ご主人はアメリカ人で、大工かなんかの仕事を。外国に住んで長い日本人は、なんとなくちょっと普通の日本人と違った感じがするものだが、このチエコおばさん、普通の日本人のおばさんと雰囲気が変わらない。旦那さんを呼ぶ時はハニーであるが、私と日本語で話している時には家のおとうちゃんになる。ハニーというと、ちょっと洒落た感じに聞こえるが、とうちゃんと言う時とトーンが変わらないので言葉が違うだけなのかも知れない。
そのパーティーでは、カンボジア人(だったか)と中国人の夫婦とその子供二人も来ていた。こういうご家庭のパーティーに招かれるというのもよいものである。たらふく食べて、おまけに帰りには七面鳥の肉など包んで貰ってお土産に。
そして、夕方からのパーティーに持っていく料理を作りに一旦家に帰った。
(April 15, 1999)
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