家探し

 第2日目、この日も家探し。笠井さんに車でいろいろと案内してもらう。奥野先生の住んでいるdupletもなかなかかと思ったが、他によいところが見つかればそこでもよい。奥野先生のdupletに住むなら、奥野先生の帰国する前の約一月をどうやって過ごそうかというのが問題であった。奥野先生はその一月のあいだshareしてもよいと言ってくれていたが、日本から奥さんが見えるかもしれないということで、その間どうするかも問題であったし、奥野先生は46才、年齢の差からも、同居に少しは抵抗があるかなと言うのも案じられた。いくつかの候補に笠井さんに連れて行ってもらい検討した。
 いろいろと見てはみたが、わずか一月の契約でよいというところはなかなか見当たらなかった。ホテルのようなところで、月$2000程かかるというのもあったが、さすがに高いのでこれは却下。学生などがshareして住んでいるところで、長期の休みで実家などに戻るとき、アパートを又貸しするsubletなるシステムがこちらにあるようであるが、これも期間がわずか一月というのはなかなか無く、8月までであるとかで、何だか交渉も面倒くさそうな気がしたのでやめにした。
 大学にほどほど近い所で、なかなか良さそうなところもあった。こちらのアパートは、テニスコートがあったり、プールがあったり、トレーニングの施設があったりするところが多く、魅力的である。結局、Olentangy riverのそばの、Olentangy Villageというアパート、もしくは奥野先生のdupletに一月居候して、後を引き継ぐかの二者択一にまで絞った。Olentangyは1 bedroomであるが、テニスコートやプールがあり、川沿いの小さな公園に水鳥が住んでいてなかなか雰囲気がよい。また、学生なども多く住んでいるようなので知り合いも出来るかもしれないと思った。また、Big Bearという大きなスーパーマーケットもすぐ近くにあって、食料品の買い出しには車も必要ないし、大学にも歩いていける。家賃は月$540。電気、ガス、水道料は込である。家具は適当に買いそろえるか、もしくはレンタル。Furnishedとして借りるよりは、適当な業者から借りる方がやや安くなるし、また、1年くらい住むなら新品を買って、帰国前に売り払えばそちらの方が屋や安くなるようである。
 Dupletの方は、テニスコートなどの施設はないものの2 bedroomsと空間は広く、周りには普通の市民が暮らしており、なんとなくこちらの一般市民の生活が味わえる、ガレージがある、地下室に個人もちの洗濯機、乾燥器があって便利などの利点がある。周りが学生でないので静か、dupletの片側には大家の親戚が住んでいるので、いろいろと安心ということもある。治安も北に行くほど良くなるというし。家賃は月$550。電気、ガスは別。水道代は大家が払うという事になっている。家具などは奥野先生から適当な値段で買い取れば良いし、いろいろ生活のことを帰国前に聞いておけるというメリットもある。大学までは1 mileとちょっと。車がないとちょっと不便になってくるが、どうせ購入しようかと思っていたので問題はなかろう。
 いずれの家賃も、仙台で暮らしていたアパートの家賃より額としては高いが、広さは格段の違いである。数年こちらで過ごすならもう少し安いところを当たったかもしれないが、そう長い期間の滞在でもないし、日本ではなかなか味わえない広い空間での暮らしを味わってみようということで、無理に節約しようという気は起きなかった。
 結局はdupletの方を選択し、しばらく奥野先生の所に同居させてもらうことにした。それまでの一週間弱は笠井さん宅に居候。家探しのほか車の購入に関しても面倒を見ていただき、更に宿も提供して頂いていろいろとご馳走になったこと、非常に感謝感謝。奥さんがこちらに来られるとのことで、その日からは奥野先生のお宅の方に移ることになった。
 ともかく、住処が決まったらほっとした。銀行の口座も住所不定では開けないし。とりあえず生活のスタートが切れたかなといった感じであった。
(June 30, 1997)

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